
PARANOID PARK (2007年/フランス・アメリカ)
監督:ガス・ヴァン・サント
撮影:クリストファー・ドイル、レイン・キャシー・リー
出演:ゲイブ・ネヴァンス、テイラー・モンセン
ジェイク・ミラー、ローレン・マッキニー
スコット・グリーン
公式サイト:http://paranoidpark.jp/index.html
「エレファント」のガス・ヴァン・サント作品。撮影がウォン・カーウァイ作品の撮影でおなじみのクリストファー・ドイルってことで映像の美しさはさすがでした。大写しになる主人公の表情が印象的。特に目。
内容は「罪と罰」みたいな感じ。誤って人を死なせてしまった16歳の少年の思い悩む姿を描いた作品。劇中説明らしい説明もなければ主人公の心情が語られているわけでもないので、こちらとしてはうつろう映像を通して推し量るだけといった感じの作品です。結論もあって無いようなものなので、白黒ハッキリさせたいタイプの方は悶々する内容だろうなと(そもそもこの監督の作品ってそういうの多いけど)。
個人的には部屋に帰ってからの彼の行動が印象的だったかな。唯一人間味を帯びていたというかなんというか。罪の意識と釈明の言葉、誰にも話せない辛さと痛いほどの孤独感。死に直面して何も感じないってことはまずないとは思うけど、一人で背負うにはあまりにも大きすぎる現実になすすべも無く立ち尽くすといった感じ。なんだかんだ言ってもまだ子供なんだよなぁって思ったら切なくなってしまった。ただし書くという行為で過去を肯定し葬り去ろうとする主人公の行為には賛同できないけれど。
あと両親の離婚のストレスで弟が吐くというエピソードが強烈。そこまで子供を追い詰める大人こそが一番罪深いのではないかと思った次第(自戒をこめて追記)。
◆ガス・ヴァン・サント作品
・エレファント ★★★★☆
・ラストデイズ ★☆☆☆☆
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