2010/06/17

『レスラー』

レスラー」 ★★★★★
The Wrestler (2008年/アメリカ)
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ
   エヴァン・レイチェル・ウッド
公式サイト:http://www.wrestler.jp/

前評判通りの秀作。久々の★5つ。

落ち目となった一人のプロレスラーの人生を描いた作品。なんか男の人って哀しいなぁと見終わってからしみじみ感じてしまいました。見る人の年齢(もしかしたら性別も)によっては、感じ方や評価が異なるかもしれませんね。人生これからっていう人よりは、頂点もしくは若干盛りを越えたあたりの人たちに是非見てもらいたい作品です。

筋骨隆々で男臭く悲壮感漂う主人公ランディ役を演じたのはミッキー・ローク。彼自身盛栄と落ち目を経験しているだけあってか、やけにリアリティを感じる説得力のある作品に仕上がっていたと思います。ちなみにランディ役はもともとニコラス・ケイジが演じる予定だったそうなのですが、監督のダーレン・アロノフスキーの意向でミッキー・ロークが演じることとなったそうです。どう考えてもニコラス・ケイジって選択はあり得ないだろうって個人的には思うのですが、そこにあえてミッキー・ロークを押してくる監督も良いセンスしてるなぁと思います。

私も詳しくは知りませんが、プロレスはスポーツではなくエンターテイメントなのだとか。選手同士、事前に試合の段取りや技のやりとりなどを打ち合わせし、エンターテイメント性を高めるよう努力しているとのこと。この作品でも幾度となくそういった光景が見られます。観客を沸かせる、ただそれだけのために、自らの身体を酷使し時には不要な血を流す。そんな彼らの姿を目の当たりする度に、なんとも居たたまれない気分にさせられました。もうプロレスは楽しめそうもないなぁ。

印象的なのはランディの不器用さ。プロレスにしろ娘との関係にしろ、多少器用な人間ならここまで追い詰められることはなかったんだと思うのですよ。娘へのプレゼントのエピソードで見せた柔軟性を、少しでも他でも生かすことができたとしたら、もう少し豊かな人生が待っていたかもしれないと思わずにはいられません。でも一方では、それは必ずしも不幸なことではないのかもしれないなという思いもあります。結果として彼にはプロレスだけが残りましたが、多くの人が何も残らない人生を歩んでいる中、彼のように一つでも命をかけれるようなものを見つけることができたことはとても幸せなことなのかもしれないです。山男が山で死ぬことが本望であるように、プロレスラーはリングで死ぬのが本望なのかもしれないですよね。

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posted by クマ at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ★★★★★



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