2010/07/19

『ある戦慄』

ある戦慄」 ★★★★☆
THE INCIDENT (1967年/アメリカ)
監督:ラリー・ピアース
出演:トニー・ムサンテ、マーティン・シーン
   ボー・ブリッジス、ロバート・バナード
   ブロック・ピータース、ルビー・ディー
   ロバート・フィールド

同じ車両に乗り合わせた二人のチンピラと一般市民。密室で繰り広げられる恐怖体験を描いた群像劇の傑作。1967年とかなり古い作品ではありますが、全く古さを感じさせない今でも十分通用する作品です。いや、むしろ今だからこそ見て欲しい作品とも言えるかも。人間の浅はかでいやらしい部分がこれでもかと容赦なく描かれているので、見ていて気分の悪くなること必至。この作品を見た誰もが、「もし自分がその場にいたら…」と考えずにはいられない、そんな作品だと思います。

個人的に印象に残っているのは、子供を連れた夫婦と黒人夫婦。前者に関しては、あまりにも自分の立場とシンクロしてしまい、思わず恐怖と怒りにわなないてしまいました。大人同士の事には百歩譲って目をつぶったとしても、子供をターゲットに選ぶのはさすがに我慢ならないです。それだけに、両親以外にも彼女を守ろうと立ち上がってくれる人間がいた事に救われました。あのままエスカレートしたらと思うと、心底ぞっとします。

また黒人男性については、冒頭人種差別に反発するシーンがあったりと、登場人物の中でも一番正義感が強そうに思えたし、最近の物語の展開としてはやはり痛みを知っている人物が突破口となるケースが多いので、きっと彼がこの緊迫した状況を打破する突破口となるのだろうと勝手に予想してました。が、実際は「白人に対する、不条理な嫌がらせ」という点で、彼らの迷惑行為に迎合してしまうという予想外の展開となり、いい意味で先入観を打ち砕かれました(この展開、今だと問題になりそうですけどね)。

あと個人的に不思議に思ったのは、なんで乗客全員が一致団結して立ち向かうという雰囲気にならなかったのかっていうところ。少なくとも乗客のうち9人は男性なわけだから、力を合わせればワケないのは明白なはずなのに、なぜなんでしょうね。自分の身に危険が及ばない限り、無用なリスクは取りたくないってことなんでしょうか。

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posted by クマ at 21:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | ★★★★☆



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