2010/08/24

『ある公爵夫人の生涯』

ある公爵夫人の生涯」 ★★★☆☆
The Duchess (2008年/イギリス・イタリア・フランス)
監督:ソウル・ディブ
出演:キーラ・ナイトレイ、レイフ・ファインズ
   シャーロット・ランプリング、ドミニク・クーパー
   ヘイリー・アトウェル
公式サイト:http://www.theduchessmovie.com/intl/jp/

17歳という若さで嫁ぎ、世継ぎを産むことだけを目的に結婚した公爵の元、華やかな生活を送りつつも波乱に満ちた人生を生きたジョージアナ・スペンサーの生涯を描いた作品。裕福で何一つ不自由の無い生活だけれども、決して幸せではないという、なんとも皮肉な状況に身を置く女性の姿は、見ていてとても不憫。「産む機械」とまでは言わないけれど、お世継を産むまでは一人前として扱ってもらえない女性も不幸だけど、それよりなにより、目の前で公然と浮気しまくられる(しかも相手の見境なく)っていうのはさすがにキツイよなぁと思うのですよ。とはいえ、何世代にも渡る一族の伝統を守らなくてはならないというプレッシャーや男としてのプライドと闘う男性の方も、それ相応にキツイよなぁとも思います。意志の力でどうこうできる問題ではないだけに、どうにもこうにもやるせないですよねぇ。

女性の地位も向上し発言権が与えられ、男性と対等な立場を手に入れた今となっては、男尊女卑以外の何者でもないけれど、女性が自活する術を持っていないあの時代だからこそ、こういった契約が成立するのだろうと思う。むしろそれがスタンダードだし。作品を見る限りでは政治的手腕もありそうなので、時代が違えばまた違う道がひらけたかも知れないのに、とも思いました(そもそもああいった社交の場で、女性が政策なんかに意見いったら「なんじゃこいつ?」みたいな目で見られそうな気がするんですけどね。まぁ位の高さからか人柄か、彼女の場合はひとつの魅力として成功していますが)。

特筆すべきは、作品中盤からジョージアナと生活を共にすることになるエリザベスの存在。理由はどうあれ、親友の夫と不貞を働くという許しがたい行為によって二人の友情は一時破綻しかけるのだけれども、奇妙な運命によってジョージアナにとってエリザベスは同士のような存在になっていくところが興味深かったです。エリザベスは実子との再会のために公爵を利用し、ジョージアナもわが子を思いグレイとの関係に終止符を打つ。さらにグレイとの子イザベルへの思いやりと、男性に対する愛情に比べ物にならないくらい、母から子へ注がれる愛情の深さというものをひしひしと感じる作品であったとも思います。

もうひとつの見所がジョージアナの次々と変わるきらびやかな衣装。パーティーでかぶっていた高さのあるカツラは、それ自体が非常に重く、撮影にはとても苦労したんだとか。キーラ・ナイトレイが自身のインタビューでそう語っていたのが面白かったです。「オシャレとは我慢である」という台詞を地で行くようなエピソードでした。しかしキーラ・ナイトレイはこういうコスチュームプレイの作品がほんとに似合いますねぇ。

ちなみにジョージアナの実家であるスペンサー家は故ダイアナ妃の生家としても有名なのだそうです。

ブログランキング参加中デス。映画選びの参考になりましたらClickお願いします♪→
posted by クマ at 22:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ★★★☆☆



前後の記事へリンク
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのTrackBack URL
http://blog.seesaa.jp/tb/160472276