2006/05/06

この作品に説明はいりませんよね 『勝手にしやがれ』

本日の映画は『勝手にしやがれ』。ジャン・リュック・ゴダールの監督長編デビュー作にして代表作、そしてヌーヴェル・ヴァーグの代名詞としても名高い作品。上演時間の関係でどうしても作品の何コマかをカットする必要にせまられた際、どうしても切り取るコマを決めきれず、挙句つまんだコマを無作為に切り取るという暴挙に出た(ジャンプ・カットというらしい)という逸話を聞いていたので、その影響がどれだけ作品全体に及んでいるのかとても興味があった作品でもあります。結論から言ってしまえば、そんなことは全然気にならないほどまとまりのある作品に仕上がっていたように感じましたね。

この作品の何が凄いって、撮影されたのが1959年ってかなり古いしもちろんカラーでもなくモノクロ映画なんですが、もうね、出てくる人物、景色、セリフその他全てが小粋で華があるんですよね。どうしようもないチンピラ・ミシェルを演じたジャン=ポール・ベルモンドには残念ながらさほど魅力は感じませんでした(でもなんだかクセになっちゃう)が、そのかわりパトリシアを演じたジーン・セバーグにメロメロになっちゃいました(笑)。生意気で計算高いんだけど無邪気さも兼ね備えていてとってもキュートで魅力的。おしゃれにワンピースを着こなす彼女もとっても素敵なんですが、やっぱり作品冒頭、Tシャツとパンツという何気ない格好新聞を売りながら車道の真ん中を歩く彼女の姿が一番キュートでしたね。ちなみに5/26に発売されるデジタルリマスター版のDVDはジャケ写がこのシーンになってます。今までの二人のアップのジャケ写も素敵でしたが、こちらもなかなかいいですよね〜。

鑑賞前は“あの”ゴダール作品ってことで結構肩肘はってたように思いますが、意外にもフツーに鑑賞できたところは驚きです。巨匠とか鬼才とか言われてる監督の作品って観客を選びがちじゃないですか。しかも「ワケワカラン」なことも多いし(笑)。でもこの作品は解りやすいし、なにより観ていて楽しいです。ただ少し残念なところといえば、冒頭でも少し触れましたが、この作品、公開当時はそれまでの映画の常識を根底から覆すような斬新さが最大のウリだったわけですが、21世紀の今となってはそれが当たり前となってしまって、斬新さを感じることが出来なくなってしまったということ。出来ることなら体感してみたかったですね、時代の波ってヤツを。

最後にストーリーとは直接関係ないところで一言。フランス人は男も女もよくタバコを吸うらしいけど、この映画でのジャン=ポール・ベルモンドも暇さえあればタバコ吸ってますよね。ジーン・セバーグも結構吸ってますが、あのチェーンスモーカーっぷりには脱帽です。しかし、あんなに狭い部屋で二人であんなに吸ったらさぞかし部屋が臭くなりそうだなぁなんて元喫煙者の私は考えずにはいられませんでした(笑)。

*****作品データ*****
勝手にしやがれ - A BOUT DE SOUFFLE/BREATHLESS(1959年/フランス)
監督:ジャン=リュック・ゴダール
原案:フランソワ・トリュフォー
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグ、ダニエル・ブーランジェ、ジャン=ピエール・メルヴィル、ジャン=リュック・ゴダール
  →この作品をAMAZONで確認

デジタルリマスター版は2006年5月26日発売!
どっちのジャケ写もキュートで素敵☆
どっちを買うか迷うわ〜!
posted by クマ at 09:39 | Comment(6) | TrackBack(3) | ★★★☆☆



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この記事へのコメント
はじめまして、こんばんは!
以前からちょくちょく見させていただいてましたが初めてコメントいたします。

記事とはあまり関係ありませんが、今日「はなればなれに」を観ました。男2人と女1人が大金を奪う計画を立てて失敗するという単純な話ですが、おもしろかったです。
ゴダール作品(巨匠というイメージが先行して、観るのにある種の覚悟が必要な感じがするのはスゴクわかりますね)をあまり観る機会はなかったのですが、軽快で小ネタも随所に散りばめられていて楽しいひと時でした。
確かにタバコをプカプカとよく吸いますね。灰も床に落とし放題です(笑)。
ではまた!
Posted by 加納ソルト at 2006年05月06日 21:29
加納ソルトさん はじめまして!
ゴダール作品はあまりにも名前が一人歩きし過ぎているような気がしますよね。なんか凄く勿体なく感じます。
「はなればなれ」も面白そうな作品ですね。これを機に他のゴダール作品も鑑賞してみようって気になったので、今度借りてみます♪
拙い文章ではありますが、これからもよろしくお願いいたします♪
Posted by クマ at 2006年05月07日 10:46
こんにちわー☆
私も最初ゴダールと言えば難しいと聞いてたから観ないようにしてたんですけど、観てみたら面白いっ☆☆☆と思ってから好きになっちゃいました。
「はなればなれに」は私も面白いと思いますっ☆
クマさんの感想楽しみにしてますーっ☆☆☆
Posted by run at 2006年05月10日 12:06
runさん こんにちは!
やっと念願のゴダール作品です。思いの外親しみやすくて、期待以上におしゃれな作品で大満足です。
みなさんのお勧めは「はなればなれに」ですね。観たらレビューしますのでその時はまたヨロシクです♪
Posted by クマ at 2006年05月10日 21:33
「勝手にしやがれ」もTBさせて下さい。ゴダールって難しいというイメージが強かったのですが、これは分かりやすくて楽しめました。ジーン・セバーグがメチャ可愛かったですねー。でも当初はアンナ・カリーナにこの役を考えていて、彼女にフラれてセパーグに…ということになったらしいですが、カリーナも好きですが、この作品はやっぱりセバーグでなければ、ピントこないなぁと思います^^)。
Posted by ぶーすか at 2006年05月18日 12:15
>ぶーすかさん
ホント、ゴダールっていう名前だけでかなり損してますよね。
かういう私も鑑賞前はかなり覚悟していただけに、少々肩すかしを食らった気分です(笑)。
Posted by クマ at 2006年05月19日 17:28
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「勝手にしやがれ」「ポーリーヌ」「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」
Excerpt: ●勝手にしやがれ……………………………★★★★★ ゴダールの代表作。TVで何度か観たけど、見直してみるとまたイイもんだ。セパーグとベルモンドかっこいいー。 ●ポーリーヌ…………………………………★..
Weblog: ぶーすかヘッドルーム・ブログ版
Tracked: 2006-05-18 12:11

(今日の映画)勝手にしやがれ
Excerpt: 勝手にしやがれ (1959/仏) À bout de souffle
Weblog: Kozmic Blues by TM
Tracked: 2006-05-28 00:25

勝手にしやがれ
Excerpt: (1959/ジャン=リュック・ゴダール監督・脚本/ジャン=ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグ、ダニエル・ブーランジェ、ジャン=ピエール・メルヴィル、ジャン=リュック・ゴダール/95分)  去年レン..
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Tracked: 2006-06-06 09:11