2006/05/19

むむむ、なにか物足りないぞ 『スチームボーイ』

本日の映画は『スチームボーイ』。『AKIRA』でお馴染みの大友克洋が製作期間9年、総製作費24億円をかけて作り出した長編作品。公開当時からかなり話題になっていたという記憶はあるのですが、めずらしくあまり食指が動かなかった作品。『AKIRA』は完全にツボだったんですが、こちらは19世紀のイギリスが舞台ってことで、歴史(それも特に世界史)が苦手な私はそれだけで魅力半減。というわけで今回WOWOWの放送で初見となったわけですが、鑑賞後の感想はというと正直「見に行かなくてよかった」って感じ。決して面白くないってわけではないんですが、ストーリーにしても世界観にしても期待していたほどには楽しめなかったというのが正直なところ。こうやって見るといかに『AKIRA』が凄かったかっていうのが良くわかります。

舞台は産業革命真っ只中のイギリス。蒸気機関が開発され徐々に工業化が加速、新たな時代の到来に人々が興奮していた。そんな時代に開発された超高圧力の蒸気を高密度に封じ込めた球体。「スチームボール」と呼ばれるその球体の持つ巨大な力を巡り、父エディと祖父ロイド、そしてレイは想像もつかない事件に巻き込まれていくわけなのですが、その「スチームボール」に関する補足的ストーリーが結構バッサリと切り落とされてしまっているので、発明当時の様子や当初の目的、そして父と祖父の間にある確執や根本的原因といったものが全く見えてこなかったところがとても残念に思います。

時代が時代なだけに出てくる機械もアナログな感じ。ビジュアル的にはこれはこれで面白いと思うのですが、「スチームボール」という近未来的な発想とこのレトロなビジュアルがどうもしっくりこないんですよね。統一感がないというかなんというか。むしろ作品後半にレイが改造した乗り物?の方が新旧のバランスが取れていたように思います。ちょっと乗ってみたいって思ったし。

唯一私が面白い!と感じたのは、作品後半レイに向かって祖父ロイドが熱く語るシーン。とはいってもその語られる内容が面白いってわけじゃなくて、その後の反応がね、面白いんですよ。手法としては結構アナログなんですけどね。あとはスカーレットが手のつけられないお嬢様らしくサイモンを繰り返し呼びつけるところや、妙に醒めた拝金主義的なセリフも面白かったかな。
*****作品データ*****
スチームボーイ - STEAMBOY(2003年/日本)
監督:大友克洋
声の出演:鈴木杏、小西真奈美、中村嘉葎雄、津嘉山正種、児玉清
公式サイト:http://www.steamboy.net/intro.shtml
  →この作品をAMAZONで確認
どうもこの画風を見ると私の中では『AKIRA』の強烈なイメージが喚起されるらしく、画面にスカーレットが登場するたびに「顔がしわくちゃになってるかも!」といういらぬ心配をしてしまいました(笑)。16年たった今でも脳裏にこびりついているあの『AKIRA』での子供老人のイメージって、かなり凄いかも!
posted by クマ at 17:05 | Comment(0) | TrackBack(1) | ★★☆☆☆



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スチームボーイ
Excerpt: AKIRAが中学から高校の頃流行って、大友克洋の存在は知っていた。なかなかおもしろかったように記憶している。 特に大友ファンでもない私が見た本作品の印象としては、コアなファン向けなのだろうという..
Weblog: しーの映画たわごと
Tracked: 2006-05-24 09:27