2006/06/20

『甘い人生』

高級ホテルの総マネージャーとして働くソヌ。ある日ボスに呼ばれたソヌは彼の愛人ヒスの監視を依頼される。しかしヒスの純真さに心惹かれたソヌは彼女の不貞を知りつつも情けをかけてしまう。しかしそのことが原因でソヌは思いもよらない状況へと追い込まれることに…。

世間の韓流ブームが加熱すればするほど韓国映画に対する興味を失ってしまう天邪鬼な私ですが、正直言ってこの作品はかなり面白かったと認めざるを得ませんね。イ・ビョンホン主演作品ってことでまたアイドル作品か…と高をくくっていたら見事なほどに裏切られました。少々プロットに甘さは感じましたが、その徹底したハードボイルドな演出には好感が持てます。バイオレンス映画が好きな人なら結構楽しめるのでは?

この作品の何が凄いって簡単に人を殺しちゃうところが凄い。実際あんなに派手に殺したら後始末が大変でしょうがないでしょうっていうくらいやりたい放題なんだもの。もう理由とかどうでもいいじゃん、的な雰囲気にはある種の潔さを感じましたね。特に作品中盤の容赦のない暴力シーンはかなり見応えあり。ボッコボコに殴られて血みどろになるイ・ビョンホンの姿にファンの方はさぞかし戦慄したことでしょう。つってもさすがアイドル、顔形は全く崩れていませんけどね(笑)。主人公の不死身ップリにはさすがにちょっと萎えましたが、それでもバイオレンス作品としてはかなり見応えあるんじゃないでしょうか。

とまあ暴力描写っていう点では結構良い線いってんんじゃない?って感じこの作品ですが、残念ながらストーリーがどうもイマイチなんですよね。個人的にはあの愛人にふらっと気持ちが動いたっていうくだりにどうしても納得いかないんですが。単純にソヌが邪魔になったからって理由じゃダメだったんでしょうかね。ついでに自分がボスだったらまずはソヌよりもまずヒスにお仕置きするんじゃないかと思ってみたり。ま、野暮な考えですが(笑)。

この作品を監督したのは異色ホラー作品『箪笥』でもお馴染みのキム・ジウン。『箪笥』を見たときにも色使いが上手いなぁって思ったのですが、この作品でも彼独特の色彩センスを感じました。ちなみにこの作品はフィルム・ノワールを文字って韓国ノワール作品なんて言い方もされているようです。
*****作品データ*****
甘い人生 - A BITTERSWEET LIFE(2005年/韓国)
監督:キム・ジウン
出演:イ・ビョンホン、シン・ミナ、キム・ヨンチョル、キム・レハ、ファン・ジョンミン
  →この作品をAMAZONで確認
はみだしレビュー(かるくネタバレ 反転して読んでね♪)
最初にこの作品を鑑賞した際、ラストのソヌの独白の内容と鏡に映るソヌという流れから、もしやこれは夢オチか?なんてことも一瞬考えてしまったのですが、結論はわからずじまい。でも意外にもネット上では同じように感じていた方が多かったみたい。ご覧になった方、どう思います?やっぱり夢オチ?

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posted by クマ at 16:25 | Comment(2) | TrackBack(1) | ★★★☆☆



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この記事へのコメント
TBありがとう。
この監督の「箪笥」はちょっと、おもしろかったんですね。ホラー映画の形式をとりながら、ちょっと、社会批評的な視座があったんです。
「甘い人生」は、闇社会の核にあるところに、脚本が迫っていませんね。ソヌはいったいどこまで昇りつめたかったのか、単に、便利な中間管理職で、よしと思っていたのか。なんの考えていなかったのか。そのへんがちょっとね。
Posted by kimion20002000 at 2006年07月05日 09:21
kimion20002000さん こんにちは。
ソヌの人物描写については確かに物足りない感じがしますね。個人的にはイ・ビョンホンが出演していた割にはアイドル臭さをあまり感じなかったっていうだけで、かなり評価があがってしまったというのが正直なところです。期待値はゼロどころかマイナスだったんで(笑)。
その点「箪笥」は作品自体に魅力を感じますよね。今でもたまに観たくなる作品です。
Posted by クマ at 2006年07月05日 15:24
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Excerpt: 「商人」のような「過剰さ」で自滅した作品 もともと「箪笥」というオカルトブームに便乗して制作した様でありながら、やけに芸術的なコマワリと様式美を「過剰」に詰め込んでいた監督だな、という印象を本作のキ..
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