2005/03/04

クールでディープ!『オール・ザット・ジャズ』

本日の映画:オール・ザット・ジャズ 
12月にはじめて『シカゴ』を観て以来すっかりこの作品に魅了されてしまい、DVDはモチロンサントラまで購入し、暇さえあれば再見を繰り返すというシカゴ漬けの毎日を送っております。先日も懲りずにシカゴ関連の情報を求めてネットをふらふらと徘徊していたところ桑畑四十郎のGotandaデン助劇場さんの『シカゴ』に関するエントリーにたどり着きました。“この映画を傑作だと思った若い人たちに文句を言っても仕方がないが、今はDVDやビデオがあるのだから、アステアやケリーまで戻れとはいわないから、せめて『キャバレー』か『オール・ザット・ジャズ』は観てほしい”という一文に触発され本日は『オール・ザット・ジャズ』を鑑賞。タイミング良くBSでも放送されたしね。

アメリカショービジネス界にどっぷりとつかったベテラン舞台演出家ジョー・ギデオンの生き様を描いたボブ・フォッシー監督の自伝的作品。第33回カンヌ映画祭パルム・ドール賞受賞。ギデオン役にはロイ・シャイダー。彼の演技はすばらしく正直鳥肌モノでした。

ビバルディを聞きながらシャワーを浴びて目薬を差し、アスピリンを飲んで一言"IT'S SHOW TIME,FORKS!"。この幾度となく繰り返されるシーンと次第に死に近づいて行くギデオンの表情が印象的。酒・タバコ・音楽・女そしてショービジネス。退廃的な生活と妥協を許さない舞台演出。現実と幻想を行き来する主人公。何かに秀でた人間、俗に言う天才という人種特有のバランスの悪さというか不器用さといったようなものをリアルに感じる映画でした。

みどころはなんといってもそのダンスシーン。作品序盤スポンサーを前に薄暗闇の中裸同然で怪しく踊るシーンやラストをしめくくる幻想世界でのミュージカルシーンもスゴイのですが、私はあえて作品中盤ギデオンの愛人と前妻との間に生まれた一人娘が彼のために一緒に踊るシーンをオススメしたいです。なんというか、ダンスの質の違いをまざまざと見せ付けられた、といった感じ。いままでのミュージカル観を揺るがすようなダンスシーンに思わず2度ほど巻き戻して再見してしまいました。決して派手ではないんですが、体の動かし方とかリズムの緩急とか、あまりの見事さに画面に見入ってしまいます。

この作品のディープでコアな内容を見た後では、『シカゴ』は上手い具合にアク抜きを施された万人受けする優等生的作品といった感じ。『シカゴ』もそうですが、それに輪をかけて好き嫌いがはっきりと分かれそうな作品です。『シカゴ』のあの洗練された雰囲気もこの作品の持つ退廃的な雰囲気も、どちらの作品も私にとっては甲乙付けがたいくらい魅力的。この作品もまたお気に入りの一本になりそうです。

最高にクールでディープなフォッシーワールドを是非ご堪能下さいませ。次のターゲットはモチロン『キャバレー』ですよ!
*****作品データ*****
オール・ザット・ジャズ
ALL THAT JAZZ(1979年/アメリカ)
監督:ボブ・フォッシー
製作:ロバート・アラン・アーサー
出演:ロイ・シャイダー、ジェシカ・ラング、アン・ラインキング、エリザベート・フォルディ
posted by クマ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | ★★★★★



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Bye Bye Life~「オールザットジャズ」~
Excerpt: ロイシャイダーと言ったら、フツーは「ジョーズ」なんだろーな・・・。 ボブフォッシーの自伝的映画といわれてて、この中で実際に撮影前まで 自分の彼女(愛人)だった、アン・ラインキングを、 ロイシャイダー..
Weblog: ペパーミントの魔術師
Tracked: 2005-11-19 21:25
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