2005/03/19

日本が抱える闇に迫る 『金融腐蝕列島 呪縛』

本日の映画:金融腐蝕列島 呪縛 
高杉良原作の同名小説を映画化した作品。大手都銀朝日中央銀行(ACB)を舞台に繰り広げられる総会屋への不正融資疑惑を発端とする一連の金融不祥事事件を銀行側の人間である中堅社員の視点から描いた作品。小説では上・中・下と三冊にも渡る壮大なストーリーだっただけに、2時間で収まりきるのかどうかとても心配だったのですが上手い具合に編集されていたように思います。
主人公の北野役には役所広司。北野の義父でありACBを影で操る佐々木役に仲代達矢。北野と行動を共にする仲間片山役には椎名桔平。
観てて嫌気がさすほどリアルさを感じる作品というのが率直な感想。日本企業が持つ独特の閉塞感や、経営陣と社員たちとの温度差、人間の欲が渦巻くような映像につい目を背けたくなります。特に強制捜査直後の経営陣のミーティング風景。建前だけ取り繕い中身は全く変わろうとしない様子は、まさに今の世の中を反映しているようでホントに気分が悪くなります。そういったリアルさを追求したという点ではこの作品は成功といえるでしょう。作品冒頭の強制捜査のシーンや終盤の株式総会のシーンの迫力にも圧倒されます。ただちょっと残念だったのは、実質上ACBを動かしていた北野の義父佐々木の出番が少なかった点。小説ではもっとえげつないことをたくさん言ったりしたりしていた強烈な役だったので、あの迫力をあまり感じられなかったのが残念です。あと、みんな善人すぎるかな。小説はもっと悪人が一杯出てくるんですけどね。まぁそのかわり、北野と共に闘う片山役の椎名桔平のひょうひょうとした演技が良かったので良しとします。
一度でも企業に勤めた経験のある方ならば、少なからず共感できる作品だと思います。映画だけでなく小説も一緒に一度ご覧になってみてはいかがでしょう?
posted by クマ at 14:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ★★★★☆



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