2013/07/19

『蜘蛛女』

蜘蛛女」 ★★★★★
ROMEO IS BLEEDING (1993年/アメリカ)
監督:ピーター・メダック
脚本:ヒラリー・ヘンキン
出演:ゲイリー・オールドマン、レナ・オリン、アナベラ・シオラ
    ジュリエット・ルイス、ロイ・シャイダー

レナ・オリンの高笑いは、まるで悪夢。

悪徳警官が女マフィアに翻弄され破滅していく姿を描いたフィルム・ノワール作品。公開当時に劇場で見たきりなので、なんと20年ぶりの再見(「映像化困難と言われた脚本〜云々」という宣伝に誘われて見に行ったけど、予想以上の内容、というかレナ・オリンの演技にびっくりした覚えが…)。とはいえ今見ても全く色あせることなく、非常に良くできた濃ゆい作品でした。悪女好きにはたまらないんじゃないかな、この内容(笑)。

マフィアに情報を横流しして私腹を肥やす悪徳警官ジャックを演じるのはゲイリー・オールドマン。ゲイリー・オールドマンといえば、キレキレなキャラクターばかり演じているようなイメージですが、この作品では追い詰められ憔悴し、そして破滅していく男を哀愁たっぷりに演じてます。全く持って自業自得ではあるんですが、あまりの堕ちっぷりについつい同情してしまいます。彼の演じるキレキレなキャラクターも好きですが、こういう演技も悪くないですな。さすが演技派。

で、彼を破滅させるロシア人女マフィア・モナを演じるのはレナ・オリン。まさに怪演と呼ぶにふさわしい、ブッ飛んだ悪女を演じてます。過去いろいろな悪女を見てきましたが、彼女が演じる女マフィアは凶悪凶暴すぎて圧巻です。欲しいもののためなら手段を選ばず自分の腕でさえもあっさり切り落とし、マフィアのボスであろうと躊躇なく殺します。スゴイ。そしてあの憎たらしくてそしてなんとも不気味な彼女の高笑い。振り切れた感のある彼女の高笑いだけでも一見の価値ありです。スゴすぎです。

印象に残ったシーンは?と聞かれたら、やっぱり移送途中でモナが脱走するシーン。後ろ手に手錠をかけられ、血みどろになりながらもフロントガラスを蹴破り、アクロバティックに脱出したかと思えば、去り際にハイヒールを空高く蹴り上げる。一見するとギャグみたいなシーンなんだけど、改めて思い返すと、モナのふてぶてしさが上手く表現できてて何とも味わいのあるシーンだったんではないかな、と。

あと、前半まだまだ余裕が感じられるジャックが、中庭(?)に金を隠した後に陽気に踊っているシーンも個人的にはお気に入り。嵐の前の何とかではないけど、「世界は俺の物」的な勘違い感が良く出てて痛々しくて良かったです。しかも、そんな彼を窓から見下ろす妻の醒めた視線がまた何とも言えない感じ。

また、脇を固めるアナベラ・シオラとジュリエット・ルイスが演じる妻と愛人の対比も見逃せない部分。全てを知っていて、彼の金と共に消えた妻と、一度は彼の元を去ったものの、モナの犠牲になってしまう愛人。賢い妻と馬鹿な愛人という構図自体にはあまり新鮮味はありませんが、演じる役者が上手ければ、やはり面白いというものです。

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posted by クマ at 13:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | ★★★★★



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