2014/01/30

『鍵泥棒のメソッド(2012年/日本)』★★★★☆ 

監督・脚本:内田けんじ
出演:堺雅人、香川照之、広末涼子ほか
公式サイト:http://kagidoro.com/index.html

売れない貧乏役者が偶然居合わせた羽振りの良い男性に成りすましたことからやっかいな事件に巻き込まれていく姿を描いたコメディドラマ。デビュー作『運命じゃない人』で一躍脚光を浴びた内田けんじ監督作品です。ネットでの評価も軒並み高く、鑑賞前からかなり期待値が上がってたのですが、その期待に十二分に応えてくれる、よく練り込まれた小気味よい作品でした。久々に面白い作品見たって感じ!

どのエピソードをとっても細部まで緻密に計算されてて、無駄なシーンは皆無といっていいほど。デフォルメされたキャラクターたちが繰り出すエピソードは、どれも奇をてらいすぎずかつ凡庸になりすぎないというなんとも絶妙な塩梅で、思わずニヤニヤしてしまいます。中でも印象的だったのは、冒頭二人が入れ替わるきっかけとなる銭湯での転倒シーン。香川照之演じるコンドウ(山崎)の「お見事!」としか言いようのない見事なすっ転びっぷりは一見の価値あり。

またコンドウ(山崎)の職業をあえてミスリードさせるところも秀逸。観客は「殺人」という罪の着地点を案じながら、それなりの緊張感と共に成り行きを見守ることになるのですが、そもそもこの「罪」が存在しないもの、すなわちミスリードだったという事実から大きなカタルシスを得ることになります。観客に無駄に「負」の感情を負わせないそんなスタンスも、抜群の読後感を支える一つの要因といえるでしょうね。

逆にちょっと残念だったのは、作品を見たタイミング。作品の出来とは直接関係ないけれど、鑑賞したのがちょうどドラマ「半沢直樹」が終了した頃でして、連日ありとあらゆるメディアに登場し続ける堺雅人に正直お腹イッパイって感じ。作品後半頃にはさすがに慣れましたが、中盤くらいまでは彼の作り込まれた表情と半沢直樹とがミックスされて、なんだか変な感じでしたw。鑑賞の際にはご注意くださいませ。

「鍵泥棒のメソッド」予告編


内田監督デビュー作『運命じゃない人』の感想もご一緒にどうぞ♪
『運命じゃない人(2004年/日本)』★★★★☆
posted by クマ at 10:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | ★★★★☆



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