2007/05/20

『メゾン・ド・ヒミコ』

ある日塗装会社で働く沙織のもとに一人の若い男性が訪ねてくる。春彦と名乗るその男性は沙織の父の恋人であり、父が癌で患い死期が近いことを伝え、父が経営するゲイ専用の老人ホームに訪ねてきてくれるよう説得をくり返すのだが…。

本日の作品は『メゾン・ド・ヒミコ』。『ジョゼと虎と魚たち』でお馴染みの犬童一心監督作品。この監督には個人的な思い入れは無いのですが、公開当時のプロモーション活動の印象がことのほか良かったってことでちょっと気になってた作品。「ゲイ専用の老人ホーム」というキワドイ設定もなんだか面白そうだったし。あとはそう、最近露出度の高いオダジョーがゲイ役で出てるってところもポイントかな。ってことで邦画としてはめずらしく期待しつつの鑑賞となったわけですが…。

鑑賞後の印象としては、「かなり微妙…」って感じです。最後の最後まで監督が何を描き、訴えたかったのかが掴みきれなかったというのが正直なところ。確かに「ゲイ」というキワモノを扱っている割りにはそのキワドサをあまり感じさせない演出だとか、老後、そして死というかなりヘビーなテーマにもかかわらずシリアスになりすぎていない部分だとか、きっと評価すべきところはたくさんあるのだと思うのですが、私にはどうしても「狙いすぎ」の感が否めないというかなんというか。

ストーリー自体もゲイの父親と娘との物語を描きたいのか、ゲイというある種特殊な世界に生きる人達の悲哀を描きたかったのか、それとも老後と死というある種普遍的なテーマを描きたかったのか、見終わった今でもどうも理解出来ません。途中唐突に挿入されるミュージカルめいたシーンだとかも私にとっては意味不明。もう少し突っ込んだ人間ドラマを期待していた私としてはかなり不完全燃焼な作品でした。

そんな中唯一「これは!」と思ったシーンが一つ。日々世間の偏見と好奇の目にさらされている老人ホームの前で、いつも決して感情を表に出すことの無かったオダジョー演じる春彦が学生相手に凄んで見せるシーン。あのシーンだけはかなりリアルで印象に残ってますね。あぁ、こういう演技が出来るからオダジョーは人気が出るんだなぁとか、思わず考えてしまいました。とりあえずこのシーンが良かったので他のダメさには目をつぶろうかしらと思ってしまうほどいいシーンでしたね。
*****作品データ*****
メゾン・ド・ヒミコ(2005年/日本)
監督:犬童一心
出演:オダギリジョー、柴咲コウ、田中泯、西島秀俊、歌澤寅右衛門、青山吉良、柳澤愼一
公式サイト:http://himiko-movie.com/
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posted by クマ at 15:31 | Comment(0) | TrackBack(1) | ★☆☆☆☆



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