2005/10/26

戦争が生み出した差別と偏見 『ヒマラヤ杉に降る雪』

本日の映画:ヒマラヤ杉に降る雪 
1954年、ワシントン州の小さな島で地元の漁師カール・ハインが水死体で発見される。状況証拠から逮捕されたのは日系ニ世のカズオ・ミヤモト。第2次大戦直後の反日感情が渦巻くなか行われた裁判では、証言台に立つモノのほとんどがカズオやその家族に対し悪感情をあらわにし、彼の犯行だと断定する。そんななかカズオの妻ハツエとかつて恋人同士であったイシュマエルは当時の航行記録からカズオの無実を確信するものの過去のわだかまりから公表すべきかどうか悩む。監督は『シャイン』のスコット・ヒックス。出演はイーサン・ホーク、工藤夕貴ほか。

ハツエ役に工藤夕貴が大抜擢されたとして当時とても話題になった作品です。先日地上波で放送したものを鑑賞。あまり明るい映画ではなさそうっていうくらいは前知識として知っていたのですが、想像以上にシリアスな映画でビックリいたしました。吹き替え版だからなのか、すっごくセリフが少ないです。白を基調とした美しい映像と何度もリフレインするセリフ、とても独創的な世界が広がります。

海外、とりわけハリウッド映画で日本人が登場する場合、なんじゃコレ?的な描かれ方をされる場合が多いと思うのですが、この作品に限っては日本人が観たとしても共感できるような、正しい日本人像として描かれています。ハツエ役の工藤夕貴は日本人なので問題ないとして、ハツエの夫カズオ・ミヤモトや両親や兄弟、登場するすべての日本人が違和感なく受け入れられました。ただ役者さん全てが日本人とは行かなかったようで、やや中国よりの顔つきだったのはちょっと残念ですが。

この作品で特に印象的だったのは証言台に立ったハツエの姿。日本人らしく陪審員に積極的にアピールすることはしませんが、一つ一つの質問に対して精一杯力強く答える彼女の姿はみていて痛々しかったです。そして彼女を法廷の片隅から見つめるイシュマエルの姿、判事が下した決断、全てがとても印象的でした。
*****作品データ*****
ヒマラヤ杉に降る雪
SNOW FALLING ON CEDARS(1999年/アメリカ)
監督:スコット・ヒックス
原作:デヴィッド・グターソン
出演:イーサン・ホーク、工藤夕貴、リーヴ・カーニー、鈴木杏、リック・ユーン、
   マックス・フォン・シドー、ジェームズ・レブホーン、ジェームズ・クロムウェル
公式サイト:http://www.uipjapan.com/sfoc/
  →この作品をAMAZONで確認
posted by クマ at 16:11 | Comment(2) | TrackBack(1) | ★★★☆☆



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この記事へのコメント
クマさん、コメントありがとうございました。

seesaaブログにほとんど毎日ヴィデオを見て書いている方がいて嬉しいです。私もこちらは映画だけです。

Megはもちろん、メグライアンからですよ〜。

ファイティング・ガールは昨年夏、ヨーロッパ便で見ました。気持ちのよい映画でしたね。これからもどうぞよろしくお願い致します。
Posted by Meg at 2005年10月27日 08:18
Meg さん こんにちは。
同じseesaaブログ同士、よろしくお願いいたします♪
メグ、すてきな役者さんですよね。最近特に演技の幅が広がってきているので、今後も楽しみです。
Posted by クマ at 2005年10月27日 14:50
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ヒマラヤ杉に降る雪
Excerpt: 製作1999年、アメリカ監督スコット・ヒックス出演イーサン・ホーク、工藤夕貴、リック・ユーン 1954年のワシントン州サン・ピエドロ島で起きた変死事件で、日系人青年が殺人容疑で逮捕されます。裁判の中で..
Weblog: 映画で国際交流
Tracked: 2005-10-27 15:37